まささん、映画「パリの恋人」を語る

ミュージカル映画・音楽映画の歴史
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ミュージカル・音楽映画の歴史28(私の映画体験106)

パリの恋人(Funny Face)を語る

初めに

 今回も「足長おじさん」に続いて、フィレッド・アステア主演の映画をご紹介します。

 映画は1957年制作のスタリー・ド-ネン監督の「パリの恋人」です。共演はオードリー・ヘップバーン。元々はブロードウェイミュージカルの大ヒットミュージカル「ファニー・フェイス」(1927年初演)で、筋はこの映画とは全然違うのですが、使われてた曲(ガーシュウイン兄弟の曲)がこの映画でも使われており、そのほかに映画用にロジャー・イーデンス(作曲)レナード・ガ―シュ(作詞)の曲が3曲使用されているそうです。

 ミュージカルでも主演したアステアこの時58歳、衰えを知らぬダンスを魅せてくれます。ほんとに何者なんでしょうね、アステアという人は。歌にダンス、ファッションも素敵な色彩感覚にあふれた映画です。職人スタンリー・ド-ネン監督のお手並みをどうぞご堪能ください。

あらすじ

 ニューヨークのファッション雑誌の辣腕編集長マギー(ケイ・トンプソン)は、「ミス・クオリティ」と名付け、才色兼備のモデルを選び、パリで売り出すと言う企画を立てました。カメラマンのディック(フレッド・アステア)は、以前仕事の撮影で見かけた古本屋の店員ジョー(オ^ドリー・ヘップバーン)を候補に推薦します。野暮ったい服装のジョーをディックが口説き落とそうとしますが、ジョーは乗り気ではありません。しかし、彼女が崇拝する哲学者のフロストル教授(ミッシェル・オークレール)にパリに行けば会えると言われパリ行きを承諾します。

 一行がパリに着くや否や、ジョーは、さっそくフロストル教授たちのたまり場のパリ左岸のカフェに向かいます。何とかディックに連れ戻されてパリの名所をバックにファッション写真を撮ります。そうこうしているうちにジョーとディックは心を通わせ始めます。しかし何かとフロストル教授のところに行きたがるジョーにディックは怒り、二人は大げんかをします。

 ファッションショーの当日、ジョーはフロストル教授のところへ行きますが、教授におそわれそうになります。我に返って逃げ出したジョーは、ディックを探しますが、ディックは見つかりません。ショーが無事終わって、ディックと再会したジョーは、二人の愛を確かめ、結ばれます。めでたしめでたし。

「パリの恋人」の魅力

 まずは、フレッド・アステア。この衰えを知らぬダンサーの見事なこと。ジョーを思い、一人踊るシーンでは、傘とコートを鮮やかに操り、まさにエレガントの極み。

 そしてオードリー・ヘップバーン。さすが小さい頃からバレエを習い、将来はバレリーナ志望だっただけにアステアに負けじと素晴らしいダンスを魅せてくれます。二人が朝もやの中で優雅なデュエットダンスを魅せる場面は、この映画のクライマックスです。

 そしてこの映画の最大の魅力は、オードリーが見せる数々のファッション。パリの名所をバックに見せるファッションは、オードリーと言えばこの人ジバンシーと「ローマの休日」「麗しのサブリナ」の衣装を手掛けたイーディス・ヘッド。まさにファッションショーがテーマの映画だけのことはあります。

 また色彩も見事。色彩顧問にアメリカの代表的なファッションカメラマン(ディックのモデルと言われています。)、リチャード・アヴェドンが参加しています。まさに一流の人たちが集まって作った一級品の映画です。

ファッションリーダーとしてのオードリー・ヘップバーン

 オードリー・ヘップバーンといえば、有名なのは「ローマの休日」で魅せた「ヘップバーンカット」このショウトカットは一世を風靡しました。1950年代後半から60年代にかけて洋画、邦画を問わず、出てくる女性のこの髪型の多いこと多いこと。そういえば漫画の「サザエさん」にもこの髪型の女性が多く出てますね。いくらちゃんのお母さんも、確かこの髪型じゃなかったかしら。

 それから「ガロ・ウイング」眉毛の端をふわっと浮かすメイクでカモメが羽を広げているように見えることからこう呼ばれているそうです。こう書くと目が大きく見えるそうです。

 そしてファッションデザイナージバンシーとのコンビで発表した衣装の数々。本当に世界中を席巻しました。まさに1960年代、オードリー・ヘップバーンは時代を牽引しました。

パリの恋人が見れる動画配信サービス

 パリの恋人は、Amazon prime videoで見ることができます。

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