まささん、映画「ゴッド・ファーザー」を語る

1970年代アメリカ映画
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1970年代のアメリカ映画の思い出③(私の映画体験⑩)

ゴッド・ファーザー(The Godfather)

 さて、いよいよ「ゴッド・ファーザー」です。1970代の映画と言えば、この映画を挙げる人は多いと思います。アメリカで爆発的なブームを巻き起こし、日本にも鳴り物入りで上映された映画です。

 1972年制作、フランシス・フォード・コッポラ監督の作品です。当初、映画会社のパナマウントは、イタリア系マフィアの映画は成功しないと考え、監督兼脚本家に当時無名に近かったコッポラを起用します。コッポラはこの映画の成功により一躍名監督の仲間入りをしました。
 コッポラは、マフィアの習慣や文化を忠実に描きながら、マフィアの家族の交流と凄惨なシーンを対比させます。そして絵画のような陰影に富んだ映像で厚みのある人間ドラマに仕上げました。
 話はニーヨークで暗黒街を牛耳るドン・ヴィトー・コルレオーネと跡を継ぐ息子マイケルを中心に進みます。父親を名優マーロン・ブラント、息子はこれまた無名に近かったアル・パチーノが演じます。彼はこの映画からスター街道を驀進します。ブラントはこのとき47歳。エリア・カザン監督の「欲望という名の電車」、「波止場」(ブラントはこの映画でアカデミー主演男優賞を受賞します。)その圧倒的な存在感と生々しい演技は、すごいとしか言えなくて一度見たら忘れられない。一度これらの映画を見てください。夢に出てきますよ。彼はその後しばらく低迷しますが、この映画で復活し、二度目のアカデミー主演男優賞を受賞します。
 この映画は私が前から興味を持っていたベーブルース、アル・カポネ、リンドバークなどが活躍したアメリカの1920年代熱に火をつけます。F・Ⅼ・アレンの「オンリー・イエスタデイ」(筑摩選書)、イザベル・レイトン編の「アスピリン・エイジ」(ハヤカワ文庫)、常盤新平の一連のアメリカの1920年代を書いたノンフィクションやエッセイなど読みまくりました。イギリスに代わって新たに20世紀の主役に躍り出たアメリカ合衆国の勢いみたいなものを感じることができます。ニーノ・ロータ作曲の主題歌もヒットしましたね。

 この作品と同じ年にあのミュージカル映画史上に残る「キャバレー」も制作されてます。でも、この作品を語るのは暫くおいておきます。私は映画のジャンルとしては、ミュージカル映画が一番好きなので、後でまとめてミュージカル映画について語りたいと思っていますので。よろしく。

 ゴッド・ファーザーは、U-NEXTで視聴できます。

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